こんにちは、Pixelが大好きなShinoです。
先日発売されたGoogleのPixel 7シリーズ。今回筆者はベーシックなPixel 7を購入しました。結論を言えばかなり使いやすく、大抵の人は満足できる一台に仕上がっていると感じました。
今回はそんなPixel 7の実機レビューとして、サイズ・デザイン・ディスプレイ・カメラなどに注目しながら実際の使い心地やメリット、デメリットなどを本音で紹介していきます。
他にもPixel関連の記事を公開しているので合わせてどうぞ。
- 洗練されたデザイン
- ちょうどいいサイズ感
- 必要十分な処理性能
- カメラも基本的には優秀
- Pixelにしては不具合が少なめ
- 価格も魅力的
- 処理性能はあくまで「必要十分」
- 気分的にリフレッシュレート120Hzが欲しい
- ズーム性能は今一つ
Pixel 7の概要
特徴とスペック
Pixel 7はGoogleから2022年10月に発売されたスマートフォンです。同時発売された製品は上位モデルのPixel 7 Proと、筆者もレビューしたPixel Watchです。
全体的には前作のPixel 6を踏襲しているものの、本体の質感やサイズが変更されています。
チップセットにGoogle独自開発のGoogle Tensor G2を搭載。CPU性能などよりも機械学習による音声認識や画像処理に特化したGoogle好みになっていることが最大の特徴です。
50MPの広角カメラや90Hz駆動のディスプレイなどを備えた、十分高性能な一台に仕上がっています。
詳しいスペックはこちら。
スペック表
チップセット | Google Tensor G2 |
RAM | 8GB |
サイズ・重量 | 155.6×73.2×8.7mm 197g |
ディスプレイ | 6.3インチ 90Hz駆動有機ELディスプレイ |
画面輝度 | 最大輝度1,000nit ピーク輝度1,400nit |
バッテリー | 4,355mAh ワイヤレス充電、バッテリーシェア対応 |
メインカメラ | 50MP(広角)+12MP(超広角) |
生体認証 | 画面内指紋認証+2D顔認証 |
価格
国内ではGoogleストア、au、ソフトバンクにて販売されています。
Googleストアの定価は82,500円~。他社のハイエンド機が10万円以上することを考えると買いやすい価格だと言えます。(スペック的にも少し抑えられている部分はありますが、、)
Googleストアでは下取りやストアクレジットの還元で実質0円で買える、といったキャンペーンが行われて話題になりましたね。
auやソフトバンクの定価は少し上乗せされていますが、残価設定プログラムやショップ独自の割引もあるので気になる方はぜひチェックしてみてください。
Pixel 7のデザインをチェック
まずPixel 7の外観について。筆者としてはかなり好みの仕上がり。めちゃくちゃかっこよくないですか??
今回購入したのはPixel 7のSnow(スノウ)というカラー。カラーバリエーションは他にLemongrass(レモングラス)とObsidian(オブシディアン)が用意されています。
全体的なデザインは前作のPixel 6シリーズを踏襲しています。特徴的なカメラバーが共通ですね。
しかしながら、本体の質感はかなり変わりました。結論を言えば、「高級感のあるデザインに洗練されている」という感じです。
Pixel 6シリーズのカメラバーは全体が黒いガラス素材でしたが、Pixel 7はレンズ周り以外がアルミ素材になっています。これがサイドフレームと同じものなので継ぎ目が無く、野暮ったさが無くなったと感じています。
上位モデルのPixel 7 Proはこのサイドフレームとカメラバーが光沢仕上げですが、Pixel 7 はマット仕上げになっています。好みの分かれるところですが、個人的にはマット仕上げの方が好き。
筆者はPixel 7 シリーズのデザインをはじめに見たとき、正直Pixel 6シリーズと比べてイマイチな気がしていました。しかし、実機を手に取るとかなり良い感じで、今では以前のカメラバーがダサく感じてしまいます。
Pixel 7のサイズ感をチェック
Pixel 7のディスプレイサイズは6.3インチ。このディスプレイサイズのスマートフォンって意外と少ないんですよね。特に最近はあまり見ないサイズです。
本体サイズは155.6×73.2×8.7mm。6.1インチディスプレイのPixel 6aより一回り大きいくらいのサイズ感です。
Pixel 7を実際に使ってみると、なかなかいい感じのサイズ感ですね。「大きすぎることも小さすぎることもない」そんな絶妙なサイズ感を実現しています。
筆者はPixel 7の前は6.7インチのPixel 6 Proを使っていましたが、やはり6.7インチ級のスマホは大きすぎるんですよね。メイン機として携帯することが多いならもう少し小さい方が嬉しいです。
また、最近のスマホの基本サイズは6.1インチクラスだと思います。iPhoneのベースモデルやGalaxy S22、Pixel 6aがこのサイズですが、これらに触ったときはもう少し大きめのスマホが欲しくなることが多かったです。
ということで、Pixel 7の大きすぎず小さすぎない絶妙なサイズ感は筆者にはかなり刺さっています。手の収まりと視認性が両立されたちょうどいいサイズ感です。
重量は197gでギリギリ200gを切る数字。決してめちゃくちゃ軽いとは言えませんが、使っていて重さが負担になることはありませんでした。
Pixel 7の処理性能・動作をチェック
Pixel 7はチップセットにGoogle Tensor G2を搭載しています。前作のPixel 6から搭載されているGoogle独自開発チップの第2世代ですね。
処理性能を数値化するためにGeekbench5でベンチマークテストを行いました。結果はシングルコアで1,035、マルチコアが3,051でした。
この数字ですが、前世代のGoogle Tensorが搭載された昨年モデルと実はほぼ同じです。要するにCPU性能自体はあまり向上していません。
Pixel 7(Google Tensor G2+8GB RAM) | シングル:1,035 マルチ:3,051 |
Pixel 6 Pro(Google Tensor+12GB RAM) | シングル:1,038 マルチ:2,802 |
Pixel 6a(Google Tensor+6GB RAM) | シングル:1,052 マルチ:2,854 |
これはGoogleがCPU性能よりも機械学習による音声認識や画像処理などに力を入れて開発していることが大きな要因です。ベンチマークテストスコアで見えないすごさなのが少しもどかしいところですね。
ただ、実際の動作は快適そのもの。ベンチマークスコア自体は昨年のハイエンド機と同等なので、普段使いで困ることはありません。
しかし、重めの3Dゲームを本気でやるには少し力不足かもしれませんね。筆者が処理は追いついてないと感じたのも3Dゲームを長時間プレイしたときくらいでした。
Pixel 7のディスプレイをチェック
Pixel 7のディスプレイは6.3インチの90Hz駆動有機ELディスプレイとなっています。
サイズについてはすでに述べたように、小さすぎることはないので視認性などに問題はありません。
リフレッシュレートは90Hzで、上位モデルのPixel 7 Pro(120Hz駆動)と差別化が行われています。筆者は120Hz駆動のPixel 6 Proからの乗り換えでしたが、90Hz駆動にストレスを感じることはありませんでした。
3Dゲームをがっつりやるには物足りなさを感じるかもしれませんが、SNSや動画視聴などの普段使いでは十分なめらかな表示が可能です。
また、Pixel 7 シリーズは画面輝度の向上がアピールポイントの一つになっています。Pixel 7の最大輝度は1,000nit、ピーク輝度は1,400nitです。実際の視認性で言えば屋外でも十分見やすい明るさです。
画面の暗さが今までのPixelシリーズの弱点でしたが、この点がしっかり改善されていますね。より多くの人におすすめしやすくなったのはPixel信者の筆者としてかなり嬉しいです。
Pixel 7のバッテリーをチェック
Pixel 7のバッテリー容量は4,355mAh。筆者はPixel 7のバッテリー容量を最初に見たとき、バッテリー持ちが心配になりました。
なぜなら、ディスプレイサイズがPixel 7よりも小さいPixel 6aの方がバッテリー容量が多いんですよね。そのため、「Pixel 7このバッテリー容量で大丈夫?」って心配になっていました。
ですが、実際使ってみると思ったよりいい感じです。なんならPixel 6aよりいいかもしれません。他のスマートフォンと比べても、悪くはない方だと感じました。
一般的な使い方なら、普通に1日はバッテリーが持ってくれますね。体感の話ではあるものの、先代のGoogle Tensorと比べてもTensor G2の電力効率はそこそこ向上していると考えられます。
Pixel 7のカメラをチェック
Pixel 7のカメラは50MPの広角と12MPの超広角のデュアルレンズ構成になっています。実際の作例を見ながら評価していきます。
広角域をチェック
まずは基本の広角1倍の例。この時は少し雲が多かったので光量が少なく、スマホカメラには少し不利な環境でした。とはいえ、暗めの部分も含めてはっきり捉えられています。
色味も自然で、Pixelらしい良い仕上がりだと感じました。
次に超広角の例。こちらも明るく撮れていますね。超広角特有のゆがみが少なめなのも嬉しいポイントです。
ズーム性能をチェック
次にズーム性能について。左から2倍、4倍、最大8倍の作例です。Pixel 7には望遠レンズが無いので、4倍や8倍になると少し粗さは出てきますね。
ただ、2倍くらいだと十分実用的な写りだと感じました。4倍や8倍の粗さですが、今回は背景に葉っぱがたくさんあるので少し難しい部分もあるのかもしれません。
ポートレートモードでは意外な弱点も
今回はポートレートモードの例として2枚の作例を載せてみました。というのも、この2枚を見るとPixel 7に足りないものが見えてきます。
先に言ってしまうと、左の写真が失敗例、右が成功例です。失敗の原因はやはり望遠レンズが無いこと。ポートレートモードで被写体の輪郭をくっきり捉えるには望遠レンズが必要です。望遠レンズが無いPixel 7はこれを機械学習で補ってくれるはずですが…
失敗例の一部を拡大するとこんな感じ。ボトルの左側の斜めになっている部分が不自然に途切れています。これは補正をするときにペットボトルの輪郭を正しく認識できなかったためだと考えられます。
Google Tensor G2は画像処理に長けたチップセットなので、このような失敗は稀だと思いたいですが、望遠レンズが無いことの影響は少なからずありますね。
動画性能をチェック
動画性能も十分ハイエンド機らしい仕上がりですね。
手振れ補正もしっかり効いていて、普通に動画撮影をするならこれで十分な気がします。
シネマティック動画をチェック
Pixel 7シリーズから登場した「シネマティック動画」。iPhoneのシネマティックモードと同様に、背景をぼかした動画撮影が可能です。
Google Tensor G2の機械学習能力があってこその新機能ではないかと考えています。やはり動画を撮りながら被写体を認識して背景をぼかすのは簡単にできることではありません。
実際の仕上がりを見てみると、悪くはない仕上がりだと感じました。しっかりと被写体を認識できています。iPhoneのシネマティックモードと比べると、自然さに欠ける部分はありますね。
実際に使う機会がどれくらいあるかは別問題として、Pixelらしい新機能だと感じました。
Pixel 7とPixel 6の違いは?
昨年発売された前モデルのPixel 6。ここからPixel 7に乗り換えるべきか気になる方も多いんじゃないかと思います。ということでPixel 6 Proから乗り換えたPixel好きの筆者が両機種の違いを挙げると、、、
- 本体の質感(高級感UP)
- サイズ(縦方向が一回り小型化)
- 画面サイズの小型化(6.4→6.3インチ)
- ベゼルが細く
- 画面輝度の向上
- 顔認証の追加
- バッテリー容量の減少(バッテリー持ちは向上か)
という感じですかね。CPU性能もそこまで向上していませんし、サイズ感とディスプレイ以外はあまり変更がないというのが正直なところです。
ただ、画面輝度の向上や顔認証の追加はユーザー目線で利便性の向上につながっていると思います。
筆者としてはベゼルが細くなったことは意外と大きな変化だと感じています。背面の質感と合わせて、Pixel 6と比べると高級感が明らかに向上したと感じたポイントです。
また、サイズが若干小型化したことで、より手にフィットするようになっています。Pixel 6は少し大きく感じることが多いスマホでしたが、Pixel 7はちょうどいいサイズ感になっています。
とはいえ、全体的なパフォーマンスや機能としてはPixel 6とPixel 7でそこまで違いが無いので、価格が下がっているPixel 6を今購入するのもまだまだおすすめです。
Pixel 7のメリット
Pixel 7を2週間ほど使って筆者が感じたメリットは
- 洗練されたデザイン
- ちょうどいいサイズ感
- 必要十分な処理性能
- Pixelにしては不具合が少なめ
- 価格も魅力的
の5つです。細かい機能を挙げると気に入ったところだらけなので細かい部分は省いています。
Pixel 7を一言で言えばPixel 6をブラッシュアップしまくった一台です。シリーズの中で刷新されたPixel 6の完成度をPixel 7でしっかり高めてきているという感じ。
デザイン面では高級感がかなり増していますし、サイズ的にも使い勝手が良くなっています。
処理性能は最新のハイエンド機には劣るものの普段使いで困ることは基本的にないため、多くの場合はこれで十分だと感じました。
また、Pixelと言えば発売直後は不具合が多いイメージが強いですが、Pixel 7シリーズは結構不具合が少ないと感じています。昨年のPixel 6シリーズはかなり不具合が多かったですが、今年はSNSを見てもそこまで不具合の報告は無いですね。
最後に価格について。Pixel 6と比べると多少値上げされているものの、現在のドル円相場を考えると値上げ幅はかなり抑えられています。また、他社のハイエンド機と比べても安い価格設定になっており、Googleはかなり頑張っています。
Pixel 7のデメリット
逆にデメリットは
- ズーム性能は今一つ
- 処理性能はあくまで必要十分
- 気分的にリフレッシュレート120Hzが欲しい
の3つ。Pixel 7が他のハイエンド機と比べて抑えられているところが弱点になっているという感じ。(逆に言えば他のハイエンド機と比べなければ大きな欠点は無いです。)
ズーム性能については望遠レンズが無いため仕方ない部分です。望遠がどうしても欲しいなら上位モデルのPixel 7 ProやGalaxy S22シリーズなどを選びましょう。
次に処理性能。先ほど言ったように普段使いでは必要十分なレベルですが、最新ハイエンドとしては少し見劣りする性能です。重い3Dゲームをしっかりやりたい人にはあまりおすすめ出来ません。繰り返し言いますが、SNSや普通にゲームをする人なら十分高い性能なので全然使えないということは無いです。
最後にリフレッシュレート。Pixel 7のリフレッシュレートは90Hzなのでハイエンド機としては少し物足りないレベルです。十分滑らかな表示ではありますが、より上の機種があると考えると羨ましくなってしまうのがガジェット好きの性ですね。
ここまでデメリットを挙げたものの、どれもより高機能な端末と比べると少し物足りないというものばかりです。Pixel 7単体を使っていて困ることは基本的に無いので、筆者としても強くおすすめしたい一台に仕上がっています。
Pixel 7はどんな人におすすめ?
- 大きすぎず小さすぎないちょうどいいサイズのスマホが欲しい人
- 高負荷のゲームを長時間やらない人
- 気軽に綺麗な写真を撮りたい人
- 安くて普通に使えるハイエンド機が欲しい人
筆者が思うPixel 7をおすすめしたい人はこんな感じ。正直、3Dゲームガチ勢じゃなければほとんどの人におすすめ出来る一台に仕上がっていると考えています。
サイズ、デザイン、処理性能、カメラ、バッテリーなどどれを取ってもそこそこ満足できる性能です。筆者としてはかなり満足。
カメラはシャッターを切るだけで綺麗に撮れるPixelらしいものになっていて、スマホカメラとしてかなり優秀。上のように星空も手持ち撮影で撮れちゃいます。
また、価格は82,500円からとハイエンド機の中では安い設定。キャリアショップでは投げ売りに近い売り方もされているのでかなり買いやすいです。性能的にも十分使いやすいので、スマホ選びで悩んでいる方には候補の一つにしていただきたい一台です。
まとめ:大きな欠点のないちょうどいいスマホ
Pixel 7のレビューをしましたが、完成度は結構高いスマートフォンなんじゃないでしょうか。Pixelにしては珍しいくらいがっかり感の少ない端末です。
サイズ的にも使いやすく、性能も普段使いでは十分なので多くの方におすすめしやすいスマートフォンに仕上がっていると思いました。
一方で、基本的な機能としてはPixel 6と大きな違いは無いので買いやすい価格のPixel 6を今から買うのも非常におすすめです。
GakuGadgeでは他にもPixel製品のレビューや情報を発信しているので合わせて見て頂ければ嬉しいです!