2022年に発売されたASUSのコンパクトハイエンド端末、Zenfone 9。
ここ最近では珍しいコンパクトハイエンドということで注目を集めた一台ですね。
今回はそんなZenfone 9を1ヶ月ほどメイン機として使った感想をレビューしていきたいと思います。
では、最後までよろしくお願いします。
- コンパクトなサイズ感
- 何でもできちゃう性能の高さ
- 唯一無二の独特な質感
- 小型なのに優秀なバッテリー持ち
- ワイヤレス充電非対応
Zenfone 9の概要
まずはZenfone 9の概要を紹介していきます。
スペック
Zenfone 9は2022年11月に国内発売されたASUSのハイエンドスマートフォンです。
ここ最近では珍しいコンパクトなハイエンド端末ということで2022年のスマホの中でも話題になりましたね。
それ以外にもメインカメラにジンバルを内蔵するなど特徴的な部分が多いスマホだと思います。
今回レビューするのは国内版のZenfone 9、128GBモデルのムーンライトホワイトです。
Zenfone 9のスペックは以下のとおりです。
チップセット | Snapdragon 8+ Gen1 |
RAM | 8/16GB(今回は8GBモデル) |
サイズ・重量 | 68.1×146.5×9.1mm |
ディスプレイ | 5.9インチ 最高120Hz駆動有機EL |
バッテリー | 4,300mAh |
メインカメラ | 50MP(広角F2.2)+12MP(超広角F1.9) |
生体認証 | 電源ボタン一体型指紋認証 |
価格
国内版直販モデルの定価は99,800円〜となっており、スペックを考えれば結構安い設定になっています。
ASUSさんとしても10万円の壁を超えないように様々な努力や調整を重ねたようですね。
ASUSのスマホはキャリア販売のないいわゆるSIMフリーモデルなので、ASUS直販サイトのほか格安SIM各社で取り扱いがあります。
主な価格は以下の通り。それぞれセールを行っているところもあるので気になる方はぜひチェックしてみていただきたいですね。
特にIIJmioやOCN モバイル ONEなんかは非常にお得だと思います。少なくともどこぞの国産サステナブルスマホよりは幸せになれますよ。
ASUS Store | 99,800円~ |
IIJmio | 通常価格:94,800円~ MNP限定特価:74,800円~(特価期間のみ) |
OCN モバイル ONE | 新規契約:96,499円~ MNP:77,799円~ 機種変更:83,299円~ |
mineo | 通常価格:102,168円~ MNP:86,768円~ |
中古白ロム | 8万円前後~※2023年3月時点 |
Zenfone 9のデザイン
まずはZenfone 9のデザインについて見ていきたいと思いますが、個人的にはZenfone 9のデザインはかなり好みです。
何と言っても背面の独特な質感が非常にいい感じ。
樹脂製ですがただのプラスチックという感じではなく、和紙に近いような不思議な質感です。スマホで言えばPixel 5が近いかもしれません。
正直言葉では伝えにくく、実際に触って欲しいなぁ…と思います。キャリア販売がないのであまり実機に触れる機会が無いのが残念ですが。
安っぽさはなく、サラッとした上質な触り心地になっています。ガラスと違って滑りにくいという面でも魅力的ですね。
ただ手汗なんかは少し目立つかもしれません。(色にもよるかとは思いますが…)
側面を見てみるとフラットでマットな金属フレームとなっています。ここだけ見ればiPhoneとそっくりです。
側面がフラットなのに対し、背面パネルの端は若干エッジ形状になっています。フラットデザインと持ち心地の良さを両立した優れたデザインに感じました。
所々にあるゲーミングスマホチックなプリントは好みが分かれそうですね。まぁ大半の人はケースをつけてしまうのであまり関係ないかもしれません。
カメラレンズはそこそこ大きいですが、悪目立ちしているとは思いません。にしても最近(2022年?)の中華スマホはこの配置多いですよね。
Zenfone 9のサイズ感
コンパクトなサイズ感はZenfone 9の大きな特徴の1つです。
実際に持ってみると確かに小さいです。手にしっかり収まる感じですね。
コンパクトiPhoneであるiPhone 13 miniと並べるとこんな感じです。
片手操作がしやすい横幅70mm以下にこだわられているのでZenfone 9の方が若干縦長に見えますね。
重量もかなり控えめで、200g超えのものが多い中、169gに収まっています。
非常に取り回しがよく、コンパクトなハイエンドスマホが好きな方にはこれだけでも刺さるのではないでしょうか。
Zenfone 9の処理性能・動作
Zenfone 9はSoCにSnapdragon 8 + Gen 1を搭載しています。2022年で最新最高のAndroidスマホ向けSoCですね。
結論から言って、当たり前ですが処理性能についてはかなり優秀です。
Antutuだと105〜110万点、Geekbench5はシングル1,300点くらいのベンチマークスコアが出ます。
重めのゲームも含めて、基本的に何でもできる処理性能と言えますね。
120Hzの高リフレッシュレートもあって動作は非常に滑らかです。
ASUSはゲーミングスマホのROG Phoneで培った技術をZenfone 9に応用しているようで、高い性能に加え安定性についても非常に完成度が高いものになっています。
Zenfone 9のディスプレイ
Zenfone 9は5.9インチの有機ELディスプレイを搭載しています。
サイズは実際小さいですが、慣れるとそこまで小さいと感じることはありませんでした。むしろ持ちやすさの魅力が大きすぎて「これでいい」という感覚になります。
処理性能の部分でも触れましたが、リフレッシュレートは最高で120Hzなのでかなり滑らかな表示が可能です。
明るさや発色についてもハイエンドモデルとして大きく劣っているとは思いませんでした。
Zenfone 9のバッテリー持ち
Zenfone 9のバッテリー持ちですが、めちゃくちゃ優秀です。びっくりするくらい。
普通にメイン機として使っていても1日は余裕で持ちますね。
「コンパクトなハイエンドスマホはバッテリー持ちが悪い」というイメージを全力で打ち破ってきます。
バッテリー容量は4,300mAhですが、体感では5,000mAh搭載のハイエンド機より普通に長持ちです。
このバッテリー持ちの良さはSnapdragon 8 + Gen 1の電力効率とASUSの技術や設計が優秀なおかげだと考えられます。
ハイエンドモデルがほしいけどバッテリー持ちも重視したい方はぜひチェックしていただきたいですね。
Zenfone 9のカメラ
ここからはZenfone 9のカメラ性能について見ていきます。
静止画性能をチェック
それではまずは静止画について見ていきます。
上から順番に×0.6,×1,×2,×4,×8の作例です。
全体的にははっきりした色味で鮮やかに撮れているのではないでしょうか。
ただズームしていくと少し色が淡くなっているのが分かります。
またズーム性能についてはそんなに良くはないですね。
望遠レンズが無いので仕方ないんですが、2〜3倍くらいまでが実用的といったところです。
次にポートレートモードの作例。
望遠レンズが無いので少し心配していましたが、しっかり被写体と背景を判別できていると思います。
若干ボケ量が少ない気もしますが、自然な感じでいいんじゃないでしょうか。
次に夜景、暗所の作例です。
Zenfone 9は広角カメラにジンバルが搭載されていますが、個人的には動画より暗所撮影に役立つ気がします。
1枚目の星空ですが、Pixelよりは暗めではあるもののブレについてはこちらの方が抑えられています。
ただそこまで星空をスマホで撮ることも無いのでどれくらい魅力的かは人によるかもしれません。
2枚目の写真では夜景性能を判断できると思います。
基本的にはしっかり撮れています。白飛び耐性は弱いかもしれませんが、色味などは個人的に好みですね。
3枚目はライトトレイルモードの例。撮り方が正解か分かりませんがとりあえずこんな感じに撮れます。
動画性能をチェック
続いて動画性能を見ていきます。今回は同時にPixel 7でも撮影したので比較していきます。
写り方についてはZenfone 9は逆光に弱いですね。
前半の木々が逆光で陰になっている部分はかなり暗く写ります。
これはハイエンド機としては少し物足りなさを感じます。センサーサイズの違いですかね。
Zenfone 9はジンバルを搭載しているので、手ブレについて注目します。
動画の後半で少し走っているのでそこを見ていただければと思います。
結論から言えば、Zenfone 9のジンバルは手ブレを劇的に抑えるというより滑らかにしてくれる程度、という感じです。
Pixel 7で撮った動画では、後半の手ブレはガタッ、ガタッという感じです。
一方のZenfone 9ではぐわんぐわんという感じになっています。
そして手ブレ自体はZenfone 9の方が激しいと思います。
そのため、大きく縦に振れる動きには向いていないのではないでしょうか。
滑らかに動く動画に仕上がるので、激しい運動よりはVLOGのように歩きながら撮影する用途に向いていると言えます。
手ブレ補正が優秀なスマホがほしいなら、Zenfone 9よりはOISが優秀な機種を選んだ方が抑えられている気がしますね。
Zenfone 9のメリット・デメリット
それでは、Zenfone 9を使って感じたメリットとデメリットについてまとめていきます。
メリット
- コンパクトなサイズ感
- 何でもできちゃう性能の高さ
- 唯一無二の独特な質感
- 小型なのに優秀なバッテリー持ち
個人的なZenfone 9のメリットはこんなところですが、全体的にかなり満足度は高いです。
取り回しがよく、動作が快適で、バッテリー持ちも十分。筆者としてはこれだけでもかなり魅力的なスペックが揃っています。
特にAndroidスマホでコンパクトハイエンドといえば大抵バッテリー持ちが悪くてメイン機にしにくいんですが、Zenfone 9はバッテリー持ちも優秀。
外出先でも扱いやすいサイズ感なので本当に利便性が高いスマホに仕上がっていると感じました。
デメリット
- ワイヤレス充電非対応
個人的に感じたZenfone 9の欠点はほんとにここくらい。
筆者はライターなので在宅でデスクワークをすることが多いのですが、スマホの充電は基本的にワイヤレス充電を使っています。
デスクの上をできるだけスッキリ見せたいんですよね。そんな中Zenfone 9はワイヤレス充電非対応なのでケーブルを使わないといけない。
細かい部分ですが、個人的にはこれさえ揃えば本当に完璧、という感じです。そこ以外は正直素晴らしいと思っています。
ただ、サイズ的にも厳しい部分だとは思います。バッテリー容量も確保しなきゃいけませんし。
仮に次期モデルがワイヤレス充電を搭載するためにサイズアップするならそれは愚策だと思います。実際ワイヤレス充電必須の人も多くはないでしょうし。
Zenfone 9をメイン機として使った感想をまとめると全体的な仕上がりも非常に良く、個人的にはかなり満足しています。
まとめ:個人的には非常に刺さる1台、コスパ的にもおすすめ
Zenfone 9はコンパクトながら高性能、かつバッテリー持ちも妥協していないスマートフォンです。
取り回しの良さや独特な質感、そこに高い処理性能が組み合わさったZenfone 9は筆者のような刺さる人にはかなり刺さるスマホだと思います。
普段使いの視点で見ても非常に使いやすく、サイズ的にも日本人受けは結構いいんじゃないでしょうか。
また、IIIJmioなどの格安SIMだとMNPで割引もあり7〜8万円程度で購入できるのも嬉しいポイントです。
ASUSさんが今後もコンパクトハイエンドの路線を継続していくかは不明ですが、Zenfone 9は今後への期待も高めてくれるいい一台でした。
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