こんにちは、Pixel信者のShinoです。
今回はPixel Watchを10日ほど使用したのでレビューをしていきたいと思います。
結論を言えばめちゃくちゃ優秀なわけではないものの、Google初のスマートウォッチということに意味がある、そんなスマートウォッチだと感じました。
ファーストインプレッションやPixel 7についてもレビュー記事を書いているので合わせてご覧ください。
- デザインがいい
- 着け心地が軽い
- 基本的には快適な動作
- スマートフォンと連携した機能が便利
- ウォッチフェイスのカスタマイズ性の高さ
- WearOSの機能性はまだまだ
- Qi充電非対応
- これといった優位性が無い
Pixel Watchの概要
Pixel WatchはGoogleから2022年10月にPixel 7シリーズと同時発売されたGoogle初のスマートウォッチです。
「Google初」や「FeliCa対応」といった部分からかなり注目を集めていた製品ですね。Pixel Watchの噂は数年前から何度もありましたが、やっと登場したというのも話題でした。
価格は39,800円~となっており、結構人気なのかGoogleストアでは在庫切れのこともありますね。
スペック表はこちら。
Pixel Watchのスペック
本体カラー | Matte Black・Polished Silver・Champagne Gold |
本体サイズ・重量 | 41mm、36g |
ディスプレイ | 320ppi・AMOLED・最大輝度1,000nit |
バッテリー | 294mAh、最大持続時間24時間(公称) |
充電方法 | 専用磁気充電器 |
チップ | Exynos9110+Cortex M33(コプロセッサ) |
メモリ/ストレージ | 2GB/32GB |
物理ボタン | サイドボタン・触覚式リューズ |
防水性能 | 5ATM(水仕事に耐えられる程度) |
それでは、実際の使用感を基にレビューしていきます。
Pixel Watchのデザインについて
Pixel WatchはApple Watchとは異なり、円形のディスプレイを採用しています。
今回購入したのはPolished SilverのケースとCharcoalのアクティブバンドのセット。光沢仕上げのシルバーと灰色のバンドですね。
円形ディスプレイは周りがカーブしたドーム型となっており、下半分がステンレス製のケースになっています。
本体側面には触覚式リューズとサイドボタン、反対側にはマイク穴があります。それ以外に目立つボタンなどは無く、かなりシンプルなデザインにまとまっています。
Pixel Watchは本体が分厚いとよく言われますが、実際そこそこ分厚いです。スマートフォンと同じくらいの厚みですね。ただ、着けてみると案外気になりません。ラウンド形状なおかげでしょうか。
デザインはかなり良い感じです。SNSでも好意的な声をよく見かけますが、このデザインは実際悪くないですね。Apple Watchとの差別化はもちろんですが、他のスマートウォッチと比べてもスマートなデザインになっていると思います。
クラシックな腕時計とも、メカメカしいガジェットとも違う、Googleらしいモダンでスマートなデザインのスマートウォッチです。
Pixel Watchの装着感について
気になる装着感ですが、とにかく軽いです。着けてる感じが少ないというか、着けていて不快に感じることが無いですね。この辺りは個人差やバンドによる差もあるかと思いますが、睡眠中に装着していてもそこまで気にならないと思います。
また、Pixel Watchは分厚いのは先ほども述べた通りですが、やはり着けてみるとあまり気にならないですね。ただ、分厚さを意識せずにどこかにぶつけてしまう可能性はあると思います。保護フィルムの使用をおすすめします。
Pixel Watchのディスプレイについて
Pixel Watchのディスプレイは円形ですが、ベゼルはそこそこ太めです。これは色んなところでよく言われていたんですが、実際太いんですよね。
というものの、Pixel WatchのUIは黒背景がメインなのでベゼルは目立ちません。iPhone 14 ProのDynamic Island的な上手いやり方ですね。
ディスプレイは有機ELで発色も良く、かなり綺麗な表示が出来ています。最大輝度は1,000nitなので屋外でも見やすいディスプレイになっています。
ディスプレイは常時表示に加え、明るさの自動調節が可能です。基本の明るさも3段階から選択可能ですが、一番暗い設定でも十分です。屋内外問わず、どこで見ても見やすい明るさに調節して表示してくれます。
Pixel Watchの処理性能・動作について
Pixel WatchはSoCにExynos 9110を搭載しています。これがなかなか評価しづらいところで、このチップは初代Galaxy Watchに搭載されていた4年前のチップです。
型落ちのチップということでPixel Watchの処理性能は心配の声が集まっていましたが、実際に使ってみると普通に動いてくれます。基本的には問題ありません。
おそらく処理を補助してくれるコプロセッサを搭載しているおかげではないでしょうか。また、メモリも2GBとスマートウォッチとしては大きめのものを搭載していることも影響していると思います。
スワイプなどの基本動作は十分快適にこなしてくれます。ただ、たまに処理が追い付いていないのかな?と感じることもあったので、処理性能がかなり優秀というほどではないかもしれません。
Pixel Watchのバッテリーについて
Pixel Watchは294mAhのバッテリーを搭載しています。スマートウォッチとしてはそこまで多くも少なくもない容量ですね。
WearOS搭載スマートウォッチのバッテリー持ちは良くないと言われることが多いですが、Pixel Watchもバッテリー持ちはそこまで良くないです。
筆者は主に常時表示オンの状態で使っていますが、1時間に約5%のペースで減っていきます。運動のトラッキングなどを使うともう少し速くなるのかもしれませんね。
バッテリー持ちは公称で最大24時間と言われていますが、この公称はおそらく間違っていないですね。長くて丸1日持つものの、基本的には毎日充電した方がいいと思われます。
充電速度はそこそこ速いので、入浴の間や朝食時に充電すれば睡眠トラッキングも含めて毎日使うことが出来るんじゃないでしょうか。
常時表示のオン・オフでどれくらいバッテリー持ちが変わるかというのも気になると思いますが、常時表示で劇的にバッテリー持ちが悪くなることはありません。
筆者は基本的に常時表示オンで使っていますが、明るさの自動調節もあるのでそこまでバッテリー消費が激しくなったことはないですね。
Pixel Watchの決済機能について
Pixel WatchにはFeliCaが搭載されるということがかなり注目を集めましたが、フタを開けると電子マネーはSuicaのみ対応ということでがっかりした方も多いはず。
実際、現時点で利用可能なのはSuica(定期券は未対応)とクレジットカードのタッチ決済のみとなっています。
タッチ決済の方も対応していないカードが割と多いようなので利便性で言えばまだまだなのが現状です。
今後、iDや楽天Edyといった電子マネーにも対応していってくれると嬉しいですね。
クレジットカードなどのタッチ決済の設定方法については別の記事でまとめたいと思います。
Pixel Watchの便利機能
ここからは筆者が個人的に便利だと感じたPixel Watchの機能を紹介します。
メディアコントロール
Pixel Watchはウォッチフェイスにスロットの形で機能を追加することが可能です。筆者は天気情報、バッテリー残量、日付と曜日、メディアコントロールを追加しています。
その中のメディアコントロールが結構気に入っていて、Pixel Watch本体で再生している音楽などはもちろんですが、連携したスマートフォンで再生しているメディアの操作が可能です。
メディアコントロールのスロットには音楽ならアルバムアート、動画ならサムネイルが表示されます。タップすると再生/一時停止や曲送り/曲戻し、音量調整が可能です。
スマートフォンからChrome Castにキャストしている動画でも操作できるのは意外と便利です。スマホを開かずともスマホの操作が出来るのはスマートウォッチならではの機能ですね。
カメラ連携
次に便利なのがスマートフォンとのカメラ連携。接続するとスマホ本体のカメラで写す画面のプレビューが表示されます。シャッターを切ることも可能です。
集合写真を撮る際にも便利ですね。動画を撮るときにも使うことができ、自分を写す動画を撮る際にプレビューを確認しながら撮れるのは結構便利だと思います。
サムスンのGalaxy Z Flipシリーズのサブディスプレイに近い用途だと思います。
Pixel Watchのメリット・デメリット
メリット
- デザインがいい
- 着け心地が軽い
- 基本的には快適な動作
- スマートフォンと連携した機能が便利
- ウォッチフェイスのカスタマイズ性の高さ
筆者が感じたPixel Watchの良いところはこんな感じ。上の4つはすでに述べた通りですね。他の機種と比べて目立つ魅力は少ないため、期待外れだった方も多いかもしれません。(期待が大きすぎたんですが)
とはいえ、普通に使えるスマートウォッチには仕上がっています。大きく困ることはありません。
ウォッチフェイスのカスタマイズ性ですが、Pixel Watchのウォッチフェイスはかなり種類があります。その上で、色を調整したり、スロットに機能を追加したりすることが出来るため、自分に合ったウォッチフェイスを作ることが可能です。
また、これはWearOSの良さになりますが、Playストアからウォッチフェイスをインストールすることも出来ます。
デメリット
- WearOSの機能性はまだまだ
- Qi充電非対応
- これといった優位性が無い
Pixel Watchのデメリットですが、筆者が感じたデメリットはこの2つ。
WearOSについてはやはり発展の余地があるように感じました。FeliCa対応でもSuica以外の電子マネーに非対応だったり、アプリの数が少なかったりする点はWearOSに課題があります。Pixel Watchの後継を今後も出していくならこの辺りはGoogleが何とかしていって欲しいところ。
また、Qi充電非対応なのは結構痛いデメリットです。どうも専用の純正充電器での充電にしか対応していないようで、はっきり言って不便な仕様です。今後、対応したサードパーティー製充電器が出てくると嬉しいのですが、、
最後に、「これといった優位性が無い」こと。はっきり言って他のスマートウォッチと比べて明らかに優れているところがありません。逆に大きく劣るところも無いですが。
言ってしまえば、Pixel Watchで出来ることはすでに他のスマートウォッチで出来ます。今後Pixel Watchがどう進化していくのかに期待ですね。
Pixel Watchはどんな人におすすめ?
筆者が思うPixel Watchをおすすめ出来る人はこんな人。
- Pixel Watchを待ち望んでいたPixel信者
- スマートウォッチはあくまでスマホのお供だと割り切れる人
- デザインがいいスマートウォッチを探している人
やはりベースとしてGoogleが好き、Pixelが好きな人の方がおすすめしやすいです。そこにこだわりが無いならサムスンやGARMINのスマートウォッチの方が適していることもあるかもしれません。
また、あくまでスマホのお供として割り切れるかというのはWearOSの未熟さが原因。Pixel Watch単体で完結する作業はそこまで多くありません。Apple Watchのような多機能さを求めるとおそらくがっかりします。
最後にデザイン。Pixel Watch本体の最大の魅力はデザイン性です。コロンとした可愛いスマートウォッチが欲しいならPixel Watchは良い選択肢になるんではないでしょうか。
まとめ:製品としては未熟、Google初に意味がある
ここまでPixel Watchのレビューをしましたが、やはり製品としてまだまだ未熟な部分も少なくないというのが感想です。初代の製品ということに加え、WearOSが発展途上なのが大きいです。
と言いつつも、長年Pixel Watchの登場を待ちわびた筆者のようなPixel信者は登場したこと自体に意味があると感じているはず。やはりスマートフォン(Pixel)・ワイヤレスイヤホン(Pixel Budsシリーズ)・ウェアラブルデバイス(Pixel Watch)が揃うとエコシステムらしくなった感じがします。
後継機の話は気が早いかもしれませんが、今後もPixel WatchやWearOSがより便利になっていくことに期待しながら、Pixel Watchを使っていきたいと思います。