今回はSamsung Galaxy国内初のSIMフリーモデルである、Galaxy M23をレビューしていきます!
実機を1週間ほど使用したので、実際の使い心地も合わせて良い部分、惜しい部分をレビューしていきたいと思います。
総合的な感想を先に言うと、「端末としては結構良い、ただターゲットが不明」といったところです。その理由も見ていきましょう。
Galaxy M23についてはACTIVATEさんでもレビュー記事を書いているので合わせてご覧ください!
Galaxy M23の概要
Galaxy M23はSamsungが日本向けに初めて展開しているSIMフリースマートフォンです。各種スペックなどはこちらの表をご覧ください。
価格 | 45,805円(Amazonでは40,975円)量販店やAmazonの通販がメイン |
カラー | ディープグリーン,ライトブルー |
サイズ・重量 | 165.5 x 77.0 x 8.4mm,198g |
ディスプレイ | 6.6インチ,120Hz駆動,TFT液晶,フラット |
SoC | Snapdragon 750G |
RAM/ROM | 6GB/128GB |
カメラ | 超広角+広角+マクロの3眼構成 |
バッテリー | 5,000mAh |
生体認証 | 電源ボタン一体型指紋認証・顔認証 |
おサイフケータイ | 非対応 |
防水防塵 | 非対応 |
注目なのは4万円台のミドルレンジスマホながら、120Hz駆動のディスプレイを搭載していることですね。また、3眼構成のカメラについても結構優秀なので後半で紹介します。
デザイン
今回レビューする端末はライトブルーという色のものです。全体的な質感はマットな感じで、素材はおそらく樹脂ですが安っぽさは感じられません。側面も同じ素材になっていて、一体感もあり持ちやすいです。
下側面にはType-C端子とともにイヤホンジャックがあります。有線イヤホン派には嬉しいポイントですね。
電源ボタンは指紋センサーも兼ねており、結構指を置きやすい位置にあると感じました。認証速度も速く、スムーズに認証が可能です。
カメラ部の出っ張りはこのくらい。かなり薄めなのが分かりますね。
こちらにはSIMスロットのみ。このSIMスロットがかなり面白い形なので後半で紹介します!
ディスプレイ
画面を点灯するとこんな感じ。6.6インチの大画面ということで表示量は多めですが、下部のベゼルが少し太めです。
最近はミドルレンジでも有機ELを採用する製品がありますが、Galaxy M23は液晶ディスプレイを採用しています。この点はSamsungらしくない部分ですが、画面の綺麗さはさすがSamsungクオリティと感じました。
有機ELとの違いで言えば、発色と黒の表現に劣るという欠点と、焼き付きが起こらないとか屋外でも見やすいといった利点もあります。この辺りは利用シーンを考えて適しているか判断することをおすすめします。
ノッチは水滴型です。斜めから見ると少し影が見えるのはミドルレンジが故でしょうか。
動作の快適さ
Galaxy M23はSoCにミッドレンジ向けのSnapdragon 750Gを搭載しています。また、RAMは6GBでミッドレンジAndroidスマホとしては標準的なものとなっています。
ベンチマークテストなんかだともちろんハイエンド機に劣りますが、実際に使ってみると普段使いには十分快適な処理性能だと感じました。
GalaxyのOneUIが重いため、カクつきなどがあるという声もSNSで見かけましたが筆者には感じられませんでした。120Hzのリフレッシュレートも相まってかなりサクサク動いてくれます。
バッテリー持ち
Galaxy M23のバッテリー容量は大容量の5,000mAhとなっています。
実際のバッテリー持ちはかなり優秀で、SNSや動画視聴がメインの場合は1日半~2日は持つのではと思います。大容量バッテリーとミッドレンジ向けSoCの組み合わせのおかげだと考えられます。
筆者が2泊3日で出かけて、移動中にSNSや記事の閲覧、音楽視聴などをした際のバッテリー残量の推移がこちらです。要するにサブ機として使用すると2日は充電なしでも余裕で使えるということですね。
カメラ性能
Galaxy M23のカメラは
- 8MPの超広角
- 50MPの広角
- 2MPのマクロ
という3つのレンズを搭載しています。最もよく使う広角レンズがハイエンド機と同様の50MPという高画素なのはかなり頑張っているポイントだと思います。
こちらが実際の作例です。
この写真を見ても、広角レンズの優秀さは伝わるかと思います。もちろん、ハイエンド機と比べれば細部の甘さはありますが、、
ただ、超広角やズームになると粗さも目立ちますね。マクロはレンズ数稼ぎのおまけでしょう。
要注意なのは望遠レンズが非搭載なため、ポートレートでのボケ感がAIの処理によるもののみということです。この辺りをこだわる方はS22シリーズやPixel 6シリーズといったハイエンド機がおすすめです。
SIMフリーだからこそのGalaxy M23の魅力
冒頭から言っている通り、Galaxy M23の最大の注目ポイントは「Samsung初の国内SIMフリー端末」ということです。これまで日本国内のGalaxyシリーズはキャリアでの販売のみだったため、言ってしまえば様々な弊害がありました。
そんな弊害を乗り越えたGalaxy M23の利点をいくつか紹介します。
プリインストールアプリが少ない
これは結構嬉しい方も多いのではないでしょうか。
docomoやauといったキャリア版の端末の場合、キャリア系のプリインストールアプリがかなりあります。
違いを分かりやすくするため、こちらも先日発売されたGalaxy A53のアプリドロワーと比較してみるとこんな感じになります。かなりスッキリしますよね。
正直言って、キャリア系のアプリは不要なものが多いので、これがないのは嬉しいポイントです。
デュアルSIM対応、バンド塞ぎもなし
キャリア版スマホに見られる、デュアルSIM非対応やバンド塞ぎは他社での使用を妨げるためのなかなか姑息なやり方です(笑)キャリア版なんて無くして通信プランだけ売っとけよと思いますがね、、、
しかしながら、Galaxy M23はSIMフリー端末なので、デュアルSIMに対応している上、バンド塞ぎもありません。そのため、大手キャリアの格安プランやMVNOのSIMが幅広く使えるという良さがあります。
結局、誰がターゲット?
ここまでGalaxy M23の特徴をレビューしてきましたが、結局どんな人におすすめでしょうか。
筆者の答えは「メインスマホとしてはおすすめする層がいない」です。理由は
- 防水防塵、おサイフケータイなどのローカライズが甘い
- そもそもSIMフリー端末にこだわる層はミドルレンジを求めていない
の2つです。
まず、4~6万円辺りのミドルレンジAndroidの需要がある層はメインとして普段使いしたい層だと思うのですが、ローカライズが甘いことで、この需要には応えられていません。
加えて、Galaxy国内初のSIMフリー端末として注目はされましたが、キャリアに縛られない端末を本当に求めているのは我々のようなスマホ好きの層です。そして、この層の人たちはミドルレンジよりもハイエンド機が欲しいはずです。
結果的に、コアなスマホ好きと一般的な消費者のどちらにも微妙におすすめできない一台となってしまっています。ただ、Galaxy国内初のSIMフリー端末というだけでも我々みたいなのは割と面白いですが、、、
しかし、スマートフォンとしては結構優秀な方だと思いますので、メインではないにしてもサブ機としてはぜひ候補にしてほしい一台だとも思いました!
まとめ:ハイエンド機のお供にいい機種
Galaxy M23についてレビューしましたが、いかがでしたでしょうか。個人的には、ハイエンド機を使っている人のサブ機としておすすめしたい一台だと感じました。
同価格帯には優秀なライバルが多いです。その中でGalaxy M23を選ぶポイントは「SamsungのGalaxyであること」「ハイエンド機にも迫る広角レンズの仕上がり」の2つではないでしょうか。
その他、おサイフケータイの有無などは用途に合わせて比較検討していくことをおすすめします。
同じGalaxyの最新ミドルレンジスマホ、Galaxy A53との比較レビューはこちら!
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