今回はGalaxy Z Fold 4の香港版をお貸出しいただいたので実機レビューをしていきます。
開くとタブレット級の大画面、畳めばスマホサイズで持ち運びに便利。しかも動作はかなり快適で高級感もしっかり。
そんな王道折りたたみスマホシリーズの最新機種のスペック・使い勝手・メリットやデメリットについて見ていきたいと思います。
- タブレット級の大画面をスマホサイズで持ち運べる利便性!
- めちゃくちゃ綺麗なディスプレイ表示
- 普通にハイエンド機らしい優秀なカメラ
- 高級感あふれる本体デザイン
- 当たり前だけど重め、かさばる
- 折り目は触ると気になる
- 画面下カメラっている?
- まだまだ価格は高め
Galaxy Z Fold 4の概要
特徴・スペック
Galaxy Z Fold 4は2022年8月に発表されたSamsungの折りたたみスマートフォンです。
兄弟機のGalaxy Z Flip 4がガラケーのような縦折りであるのに対し、こちらはタブレット級の大画面を横に折ってスマホサイズに小型化できるのが特徴です。
チップセットはSnapdragon 8+ Gen 1。Android向けで最高の処理性能を誇るチップセットです。詳しいスペックはこちら。
スペック表
チップセット | Snapdragon 8+ Gen 1 |
RAM | 12GB |
本体サイズ | 開いた状態:155.1×130.1×6.3mm 閉じた状態:155.1×67.1×14.2~15.8mm 263g |
ディスプレイ | カバーディスプレイ:6.2インチ メインディスプレイ:7.6インチ 120Hz有機EL |
メインカメラ | 50MP(広角)+12MP(超広角)+10MP(望遠) |
インカメラ | フロントカメラ:4MP(画面下カメラ) カバーカメラ:10MP |
バッテリー | 4,400mAh 最大25W急速充電(有線) ワイヤレス充電・リバースワイヤレス充電対応 |
生体認証 | 指紋認証・顔認証 |
おサイフケータイ | 国内版対応 |
防水 | IPX8対応 |
価格
グローバル版の価格は1,799ドル~となっています。円換算で約25万円(ドル円140円の場合)ですね。高いです。
国内ではドコモ・auから発売予定です。価格はドコモが249,700円、auが249,960円ということで、こちらも高いので残価設定プログラムの利用が現実的でしょう。
ちなみに海外版を購入できるエクスパンシスでは国内版より少しですが安く買えるので、安く買いたい方はチェックしてみてください。
Galaxy Z Fold 4のデザイン
まずはデザインから見ていきましょう。
今回お借りした端末は香港版のGalaxy Z Fold 4、色はベージュです。
実際の色味ですが、若干ピンクゴールドに近いベージュといった感じです。高級な化粧品のような上品さ、高級感を感じます。
背面はさらさらとしたマットな質感で、指紋は目立ちません。一方、側面フレームは光沢仕上げでこちらは指紋が結構目立ちます。
ヒンジ部分も光沢仕上げとなっており指紋は目立ちやすいですが、重厚感がかなりあってめちゃくちゃかっこいいんです。
マットな背面と光沢のある側面という組み合わせは最近のGalaxyに多く見られますが、この組み合わせは間違いないですね。高級感を出すには最高の組み合わせです。
国内版はグレイグリーン一色なのでこちらの色は海外版のみということになります。どうしてもベージュのGalaxy Z Fold 4が欲しい場合はエクスパンシスやイオシスで海外版を探してみることをおすすめします。
Galaxy Z Fold 4の処理性能・動作
Galaxy Z Fold 4はチップセットにSnapdragon 8+ Gen 1を搭載しています。これはAndroid向けで現状最新最高のチップセットで、処理性能に心配は全くいりません。
先日お借りしたGalaxy S22はSnapdragon 8 Gen 1でしたが、これよりも10%ほどですが性能がアップしています。
実際に触ってみてもヌルヌルサクサクの動作で、画面の綺麗さもあってかなり快適です。
RAMも12GBあるので、大画面を生かしたマルチタスクも楽々ですね。
基本的には重めのゲームやマルチタスクなど、何でもできる性能を誇ります。
Galaxy Z Fold 4のディスプレイ
Galaxy Z Fold 4のディスプレイは閉じたときに見るカバーディスプレイと、開いて見るメインディスプレイがあります。
どちらもリフレッシュレートは120Hzの有機ELディスプレイなので、かなり綺麗です。Galaxyらしい発色のいい明るいディスプレイで、屋外でも見やすいところもいいですね。
アスペクト比は前作Z Fold 3よりも横長になり、正方形に近づいています。カバーディスプレイが縦長すぎるのが気になっていましたが、このおかげで少し縦長のスマホっぽくなりました。
開いたときは7.6インチの大画面で、サイズ的にはiPad mini(8.3インチ)に近いですね。スマホと考えるとかなり大きいです。もはやタブレットですし、OSもAndroid 12Lなので使い勝手もタブレットっぽいです。
表示がかなり綺麗なので、動画視聴にも非常におすすめです。個人的にはフォトフレームにしたくなりましたね。
Galaxy Z Fold 4のバッテリー
Galaxy Z Fold 4は4,400mAhのバッテリーを搭載しています。これはスマートフォンとしては大きめですが、タブレットとして考えると少し心もとない容量のバッテリーです。
筆者も実機を触るまではバッテリー持ちが心配でしたが、実際に触ってみると割と普通に使えました。一般的なスマートフォンの電池持ちと同等で1日は普通に使えるレベルです。
ただ、メインディスプレイを使って3Dゲームなんかを長時間するとさすがにバッテリーの減りは速くなると思います。
とはいえ、大抵の場合はバッテリー持ちでがっかりすることはないのではないでしょうか。
Galaxy Z Fold 4のカメラ
Galaxy Z Fold 4は50MPの広角、12MPの超広角、10MPの望遠というトリプルレンズ構成のカメラを搭載しています。
前作のZ Fold 3では広角レンズが12MPでしたが、Z Fold 4は50MPと他のハイエンド機と同等の画素数になりました。他機種より断然高価なので、この進化はありがたいですね。
静止画の作例
では、実際の作例を見ていきましょう。
まずは標準の広角1倍。木々の色など、はっきりした色味なのはGalaxyらしい補正ですね。
細部のディテールもしっかり写っていて、50MPのレンズにした効果が出ているように思います。
こちらは超広角での作例。しっかりと撮れていて、十分だとは思うのですが広角レンズ特有のゆがみが若干強い気がします。また、ゆがみが生じている周辺部では解像感も下がっています。
とはいえ、写っている範囲も広めで実用的な超広角レンズではないでしょうか。
こちらの3枚は左から広角4倍、10倍、30倍の例です。ズーム撮影でもかなり綺麗に撮れていると感じました。
10倍でも十分実用的な画質だと思います。さすがに30倍は実用的とは言えませんが、それでも綺麗に撮れているように見えます。
こちらはポートレートモードでの作例。望遠レンズも搭載しているため、対象と背景の境界がかなり綺麗に認識されています。
動画の作例
Galaxy Z Fold 4は動画撮影時に解像度やフレームレートを選択できますが、今回はいずれも最高設定にしています。また、動画撮影時のスーパー手振れ補正のオン/オフで撮影できる解像度が異なるので、2種類の動画を撮影しました。
まずはスーパー手振れ補正オフの状態。解像度は4K、フレームレートは60fpsです。
スーパー手振れ補正はオフですが、基本の手振れ補正が十分効いていて手振れはそこまで気になりません。
スマートフォンでここまでの画質で撮れるなら十分優秀だと思います。
先ほどのスーパー手振れ補正オフの動画と比べていかがでしょうか。筆者は正直スーパー手振れ補正の効果が分かりませんでした。おそらくデフォルトの手振れ補正が十分優秀だということでしょう。
また、この2つの動画を比べると4KとFHDの違いがよく分かり、明らかに4K撮影した方が綺麗に見えます。
そのため、動画撮影時にはスーパー手振れ補正はオフでも問題ない、むしろオフにして4K撮影をすることをおすすめします。
Galaxy Z Fold 4とZ Fold 3の違い
ここまでの内容でも少し言及しましたが、Galaxy Z Fold 4がZ Fold 3から変わった点は
- チップセット(Snapdragon 888⇒Snapdragon 8+ Gen 1)
- アスペクト比(より正方形に近く)
- 本体サイズ(縦が少し短く、少し薄型化・軽量化)
- カメラ(広角12MP⇒50MP)
- ヒンジの薄さ(より薄く)
- 側面フレームの質感(光沢仕上げに)
くらいです。
すでに述べた部分が多いのでここではヒンジに注目します。ヒンジは折り曲げる機構の部分で、折りたたみ端末ならではの部分ですね。
真ん中の蝶つがいのようになっている部分がヒンジですが、この部分が前作と比べて薄くなりました。
結果、折りたたんだ際の野暮ったさが緩和され、本体の薄型化やアスペクト比の変更にも役立っています。折りたたみ端末特有の機構なので、今後も進化し続けるかもしれませんね。
総合的に見ると、ユーザー体験に大きく影響する違いはそこまで無いので、買いやすい価格になってきているGalaxy Z Fold 3を今から買うのも全然アリだと思います。
今からZ Fold 3を買うならイオシスでの購入がおすすめです。中古品のグレード、価格帯も様々なので多くの在庫から自分に合った一台を見つけるのも楽しいですよ!
Galaxy Z Fold 4のメリット・デメリット
Galaxy Z Fold 4のメリット
- 画面がとにかく綺麗で大きい
- カメラも普通に優秀
- ヒンジの剛性
- 折りたたみ端末ならではの用途の広さ
上の2つはすでに述べた通りで、かなり優秀です。これだけでもスマートフォンとして普通に魅力的な一台です。
ヒンジの剛性については、どんな角度で開いてもしっかり固定してくれることはもちろん、開いたり閉じたりするときも安心感があります。高価な端末なので動きに安心感があるのは大事ですよね。
用途の広さはスマホとタブレットのサイズを行ったり来たりできることはもちろんですが、マルチタスクやSペンを使うことでユーザーの幅広い要望に応えてくれることも指します。
おサイフケータイや防水に対応したことでメイン機としても使いやすいので、Z Fold 4一台持っておけば十分と言ってもいい使い勝手の良さです。
Galaxy Z Fold 4のデメリット
- 当たり前ながら重い、かさばる
- 折り目は触ると気になる
- 画面下カメラの必要性
- さすがにまだ高い
筆者が感じたデメリットはこの4つです。
まずサイズ感については、折りたたみ端末なんで仕方ないですが、重さが気になりますし折りたたんだ状態だと分厚くてかさばります。ただ、この点がめちゃくちゃ気になる方はそもそも折りたたみスマホが向いていないかもしれません(笑)
また、折り目ですが上の画像のように見る角度によってはしっかり見えます。また、触ってみると見た目以上に結構折り目がついていることが感じられます。
画面下カメラも画像に移っていますが、これでもZ Fold 3よりは目立たなくなったそう。先進的な技術なのはワクワクするのでいいですが、もう少し完成度を高めて採用する方がいいような気がしました。というのも、このメインディスプレイのインカメラは画質があまり良くないんです。
折りたたみ端末は、ノートPCのように立たせてビデオ会議をするという使い方が可能ですがそれに使うインカメラの画質が悪いのは明らかにデメリットです。
また、円安の影響もありますが、国内版の価格が約25万円というのは高すぎますよね。ハイエンド機並みのスペックに加えて機構が特殊なこともあるので、仕方ない部分ですが今後買いやすくなっていくことに期待するばかりです。
完成度がどんどん上がるGalaxy Z Foldシリーズの今後にも期待
今回はGalaxy Z Fold 4を実機レビューしてみましたが、Z Fold 3と比べて細かい部分の完成度が高められていると感じました。特にカメラが他ハイエンド機と肩を並べられるようになったのは大きいですね。
画面もかなり綺麗ですし、Z Foldシリーズが折りたたみ端末の代表格なのも納得の一台でした。
国内版はおサイフケータイに対応しているので、価格を無視すれば広くおすすめできるスマートフォンに仕上がっています。見方によっては一台で複数台分の役割を果たしてくれるのでそこまで高くはないかもしれません(笑)
価格含め、来年以降のモデルでどう進化してくれるか今から楽しみです!